オーガニック化粧品や自然派化粧品(ナチュラルコスメ)と聞くと、お肌に安心・安全なイメージがありますよね。
でも、「オーガニック」だからといっても100%安全とは限りません。
オーガニック化粧品を選ぶときには、自分の肌質に合ったものでないと逆効果になることも。
美肌を目指す効果的な選び方のポイントについてまとめてみました。
国産ブランド製品は原材料をチェック!
オーガニック化粧品の場合、国産ブランドだからといって安全だとは限りません。
日本ではオーガニック化粧品についての明確な基準や定義がないため、たった 1%程しか自然由来原料を添加していない製品や、 化学成分が含まれている製品でも「オーガニック化粧品」と表示することが可能となっています。
もちろん植物から抽出したままの純粋な自然派由来製品や、安全性を重視した高品質の製品もあります。
国産ブランドのオーガニック化粧品の選び方には、次の点をチェックしましょう。
・ 有機栽培した原料から作られている。
・ 契約農場や自社農場など生産者がハッキリしている。
・ 化学成分を使用していない 。
成分表をチェック!
安全なオーガニック化粧品選びには、成分表のチェックも必要です。
オーガニック化粧品だからといって、必ずしも天然成分でだけで構成されている訳ではありません。
合成界面活性剤や合成防腐剤・鉱物油・タール色素などの化学成分が使われていることもあるので、成分表は隅々までチェックしておきましょう。
海外ブランド製品はオーガニック認証を受けているかをチェック!
海外には複数のオーガニック認証機関が設けられていて、認証を受けた製品だけが「オーガニック」と記載することが出来るため、認証を受けた製品は安全な原料から作られていることが保障されています。
海外ブランドのオーガニック化粧品を選ぶ際の目安にしましょう。
海外の主なオーガニック認証機関と概要についてご紹介します。
【アメリカ】USDA

USDAは、United States Department of Agricultureの略称で、アメリカ農務省管轄のオーガニック認証機関で、日本で言えば、農林水産省にあたる政府の機関です。
USDAでは化粧品のみならず農産物や食料品などのオーガニック認証を行っていて、政界で最も厳しい認証と言われています。
USDAの認定基準
・3年以上農薬・化学肥料を使っていない土地で有機栽培されていること
・原料の遺伝子組み換え、電離放射・下水汚泥は禁止
・100%有機栽培で育てられた原料を使用(100%Organic)
・水分と塩分を除き、重量ベースで95%以上がオーガニック原料を使用(Organic)
(残りの5%も国が認めた合成物質・天然物質でなければならない)
【フランス】 ECOCERT

ECOCERT(エコサート)はフランスの国際有機認定機関で、ヨーロッパで規定されているオーガニック基準を満たしているかを厳しく検査し、認定を行なう第三者機関です。
オーガニックコスメ認証の世界シェア75%を誇り、世界85ヶ国、30,000件以上の企業、200,000製品以上の認証実績のある、世界でも信頼の認証です。
エコサートの化粧品に関する認証の中には、NATURAL COSMETIC(ナチュラル化粧品)と、さらに厳格なORGANIC CISMETIC(ナチュラル&オーガニック化粧品)の2つのラベルがあります。
NATURAL COSMETIC の認定基準
・完成品の95%以上が天然由来原料であること。
・植物原料の50%が、オーガニックであること。
・化学原料は完成品の5%未満であること。
ORGANIC CISMETICの認定基準
・完成品の95%以上が天然由来原料であること。
・植物原料の95%以上が、オーガニック原料であること。
・化学原料は完成品の5%未満であること。
【ドイツ】 ECO Control

ECO Control(エココントロール)は、2008年にドイツで発足したオーガニックコスメ認証団体です。 品質基準や安全性だけではなく、フェアトレードや持続可能性など、より広い基準が設けられています。
化粧品認定においては「効果が皮膚科学的に確証されている」という独特の項目があります。
ECO Control認定ガイドラインの概要
・殺傷した動物から得た成分は使用しない。
・鉱物原料は無害である限り基本的に使用可。
・乳化剤と界面活性剤の使用は制限のもと使用可。
・保存料は植物性原料より製造。
・使用するエッセンシャルオイルのほとんどは有機栽培のもの
【イギリス】SoilAssociation

イギリスのオーガニック認証で中心的役割を担う「ソイル・アソシエーション」
食品・飲料、化粧品、衣料品といった商品に対する認証や、飲食業や林業、農業の事業者に対するオーガニック認証を行っている。
イギリスのオーガニック製品の約80%がソイル・アソシエーションの認定を受けています。
一般的なECのオーガニック基準よりも項目が細かく、審査が厳しい事でも有名な団体です。
Soil Association認定ガイドラインの概要
・遺伝子組み換え作物の制限。
・土壌を用いない栽培方法(水栽培、鉢植え等)の禁止。
・オーガニック作物の生産耕地では、過去5年以内に遺伝子組み換え作物が生産されてはならない。
・登録済み生産耕地では、農薬や化学肥料はもちろん、遺伝子組み換え作物の栽培も一切禁止。
・土壌の肥沃さの向上と作物の収穫バランスを達成 。
オーガニック認証を受けていても安心ではない?
オーガニック認証を受けているからと言って、100%安全ということはありません。
一部のブランドでは特例として、少量の石油由来成分を防腐剤として加えていることも。
よく使われている成分は、パラベン・安息香酸・フェノキシエタノールの3種類です。
日本人の肌には、パラベンやフェノキシエタノールは合わないため、通常の化粧品にさえ使用されにくい成分です。
他にもサリチル酸やソルビン酸・ベンジル酸・蟻酸・プロピオン酸・ベンジルアルコールなどの成分も含まれていないか、表示をしっかりとチェックしましょう。
まとめ
オーガニックだからといって全ての製品が肌に優しい・安全ということではありません。
国産ブランドは原材料と成分表をチェックすること。
海外ブランドの場合はオーガニック認定を受けているか、化学成分が使われていないかをよくチェックしましょう。
安全性を見極めて慎重に選び、美肌を目指しましょう。

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